Breminger

異人たちのBremingerのネタバレレビュー・内容・結末

異人たち(2023年製作の映画)
2.7

このレビューはネタバレを含みます

原作が日本であることと同性愛を扱った作品ということ以外はそこまで情報を入れずに鑑賞。木曜日の夕方からの上映って人少なくていいな〜ってなってました。

序盤からホラー的に詰めてる隣人が誘惑してるシーンがあったので、ゲイ=異人たちと捉えて、そういう話なんだなと頭をスイッチしようと思ったら、父と母と主人公の年齢が変わらなさすぎて、ん?ってなって情報量過多で初っ端から混乱させられましたが、その後の展開も正直ハマらずで相性があんまし良くないなーと思ってしまいました。

自分は異性が好きなので、やはりこういう作品は一歩引いて見てしまいがちで、性行為のシーンなんかも息が詰まってしまいましたし、エロティック全開で役者陣凄いなぁが先行してしまいました。

登場人物との関係性もなんだか希薄に感じてしまい、両親が亡くなってるのは早々に気づきましたが、彼氏まで亡くなっていて、最後は彼の元に添い遂げるというあまり好きでは無い余韻の残し方でした。最後の星空の演出もはよ終われ!と思ってしまったくらいです笑

妄想と現実が行ったり来たりするのに加えて、薬も服用してるもんですから、それが頭の中で生まれたイマジナリーなのか、禁断症状から来るものなのかというのもややこしさに拍車をかけていたなと思いました。
妄想での両親との会話は興味深くて、ゲイであることを打ち明けたら、父親は「君をいじめていたかもしれない」というセリフはなるほどなぁと頷いてしまいました。
現代では街中でもオープンになってきたんですが、どうしてそれを見るとまだウッとなる自分がいるので、父親のセリフは正直だなぁと共感してしまいました。

背景込みの映像はとても美しかったです。作品のテーマの繊細さと同居していてそのシーンは特に見入ってしまいました。
登場人物を映すショットもかなり印象的なものになっており、自然光を当ててその人物に視点をグッと持って行ったり、逆に暗闇で悲哀な感じを強めたりと映像へのこだわりがヒシヒシと感じられました。

自分は両親もまだまだ元気ですし、恋人もいたりいなかったり(要約するといなかったり)で、身近で大切な人を亡くしたというのが無いからあまり刺さらなかったのかなぁと思いました。
こういう作品は歳を重ねて面白くなっていくんだろうと勝手に思っていましたが、今の生き方だと多分分からず終いで歳をとっていくんだろうなぁ笑
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