何の前情報も無く見たら、自身の感性で解釈する映画だと思ったので、敢えて他のレビューや後情報は調べずに投稿します。
中盤までは、ん？となった。で、途中から急に面白くなるわけではないけど、緩急のつけ方が少し不思議な気がして、これを最後までやり切る力に感心した。小さくても確実で誠実な一つの世界観を描いていると思う。
◇ここからは私なりの解釈ですが、もしかしたら原作では公然の事実かも。或いは逆に全く違うかも。観た人向けです◇
内省的に捉えると、私は登場人物は全員亡くなっていると思う。つまりアダムも。ハリーが先か？後か？というのは、どちらもあり得るが、両者とも死後に結ばれた気もする。いずれにしても他者には数ある中の"ただの孤独死"、発見が遅ければ"悲惨な孤独死"に見えるかもしれない。でも真実は当事者にしか分からない。
もう少しだけ外向きに捉えたバージョンは、アダムが自身の体験を基にした脚本がヒット。色々な意味で彼らと似た境遇や状況の人はたくさんいるから、そんな人々（生きている人も死んだ人も）を繋げたり癒したり…。孤独なマンションから一歩だけ外に出て、ある意味、死霊館のウォーレン夫妻（ハリーとペアで）のような存在でいてほしい気もする。
