とても、とても心が揺さぶられた。
アンドリュー・ヘイの作品は、会話と目線と間が好きだ。
アダムと母親、父親との会話が苦しい。
寂しいのではなく、怖い。本当にそうだと思った。
そばにいるはずの父や母がいなくなるということは、子供にとって恐怖でしかない。
唯一の安全圏が崩されるのだから。
アダムもハリーも家族の縁が薄く、また性嗜好からコミュニティからも疎外され、孤独が直ぐ側にあった。
2人しか住んでいないビルで、2人が出会い、2人で孤独の外に出て行く。
アダムがハリーに言った「僕と君、2人で外に出よう」というセリフが心に残る。
静かで美しくて、心の動きがあんなにはっきりと伝わる。
そして今回も、マンションからの町並みがキレイだ。
孤独と世界の対比、
それから
彼らの時間は、町の一部の出来事でしかないんだと教えてくれる。