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異人たちのNoiseのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
4.1
原作は、山田太一の1987年の小説『異人たちとの夏』。
2度目の映画化となり最初は、1988年9月に公開、監督は大林宣彦。
今回の映画化は、イギリスで制作され、監督は『さざなみ』や『荒野にて』のアンドリュー・ヘイ、舞台を東京からイギリスのロンドンへ移し、主人公が同性愛者になっていたり大胆にアレンジされた内容となっております。
大筋のストーリー自体は、同じなのですが、大林版にあったようなノスタルジック感は、ほぼ無し(もしかしてイギリスの人が観たらノスタルジックに感じるのかなぁ?)、映像もかなり洗練され『今』の映画となっておりました。
監督のアンドリュー・ヘイと主人公アダムを演じたアンドリュー・スコットは、実生活でも自身がゲイであることを、カミングアウトしており、彼らにとって、とても意義のある映画となっていると思います。なので、大林版に無かった同性愛者であることの部分がとても丁寧に描かれていたと感じられました。
そして、ハリーを演じたポール・メスカルも『アフターサン』に続き観る者の心を掴んで離さない演技の素晴らしいさに感動しました。
アンドリュー・スコットとポール・メスカル、2人の演技の相乗効果で切なさが余韻となりずっと心の中を漂よう感じがとても良かったです。
今作もホラー展開になるのかと思っていたので、良い意味で期待を裏切られました。
っていうか、鑑賞後の余韻ハンパなかったです👍
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