さよなら僕のマクガフィンたち

異人たちのさよなら僕のマクガフィンたちのネタバレレビュー・内容・結末

異人たち(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「寂しさとゲイであることは違う」

本日は正直にいうとクーリンチェ少年殺人事件を早稲田松竹で鑑賞するつもりでしたが、あいにくの満席!まじか。
仕方ないから急遽予定変更で、悪は存在しないをBunkamuraで鑑賞しようとしたらそちらも満員!
GWのファーストデイをなめてました。

でもせっかくなんでなんか観ようと思い、本作を鑑賞。想像以上に良くて、鑑賞してよかったです。
私はですね、大林監督版も鑑賞済でして。鑑賞しながら「あれ、ここは大林版と違う」みたいなのが最初はアンドリュー・ヘイ監督の作家性のように感じてよかったのですが、同時にノイズにも感じました。できることなら真っ白な状態か、もしくはアンドリュー・ヘイ監督の過去作を見ると、より高い解像度で鑑賞できる気がしています。私はこの監督の過去作を鑑賞したことがなかったため、「想像以上にLGBTQ作品だな」ってのが率直な感想でした。性交渉シーンもちゃんと描かれています。
ストーリとしては、大林版の元々の話とうまく融合していて、素晴らしいです。
プロットは本当にうまくて、クィアについての会話でイメージのずれで主人公2人の年齢差を表現したり、同時に母親の同性愛認識を表現したりと、会話のやりとりでいろんなことが描かれます。パンフの解説も勉強になります。

幽霊的な描写はカットです。このへんはうまい改変。あと、LGBTQとしてできなかったカミングアウトを両親にするという話は本当にうまい。
ちゃんと原作にもあった郷愁も表現している。よくできた映画だと思いましたよ。

パンフ良きです!