あおは

異人たちのあおはのネタバレレビュー・内容・結末

異人たち(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

原作山田太一で『異人たちとの夏』のリメイク版らしい。舞台がロンドンになったのと、恋愛面が同性愛になったのとで、より現代的になったと感じた。

まず1つ、自分の反省点としては1日に2作品鑑賞し、今作は2作品目だったため、疲労感もありなかなか集中できず、眠気に何度も襲われたこと。焦らずに1日1作品として、しっかりすべての作品と向き合いたいと強く感じさせられた。

最近は同性愛や多様性を題材にした作品が多いような気がする。
去年だと『エゴイスト』『美しい彼』『怪物』『ザ・ホエール』『TAR』『アイスクリームフィーバー』『青いカフタンの仕立て屋』『正欲』『シチリアサマー』など。
どれも自分はとっても好きな作品。
みんな人間で好きな人とは一緒にいたいしキスをしたいし体を重ねたい。“好きな人”に対して思うことはみんな同じで、そう思うと心の底から愛おしくなる。
今作のアダムのように、同性愛などの人は世界に壁を作ってムスッとしているように見えるが、それは本当は自分が指をさされることを恐れて臆病になっているからで、その奥にはとても優しくて美しいものが眠っている。

孤独よりもこの先1人であることへの恐怖。
孤独というのは人間が最も恐れていて、苦しくて痛い状態だと思う。
孤独感から逃れるために、人はあらゆる手段をとる。
今作では、恋愛、セックス、酒、薬、妄想、そして死。
孤独と孤独と向き合う2人の苦悩の表現方法がとても心に残った。
電車の車窓にうつった自分と影が絶叫しながら重なるシーンは恐怖すら覚えた。
だから2人の孤独の苦しみが深く伝わってくるはずだったのだけれど、疲労と眠気で乗り切れず。
本当に申し訳ない。100%この作品を楽しみたかった。サブスクで出たらまた鑑賞して感想も更新しようと思います。

物語の静けさに反して音楽がすごくカッコよく、特にアダムが双眼鏡でハリーを覗くシーンはかなり印象に残っている。

ポール・メスカルがクラブかBARみたいなところで踊りながら点滅しているところは、昨年の『aftersun』を思い出した。

ポール・メスカルすごくカッコイイなと思い、ファンになりました。
あおは

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