全編通してとにかく重たい哀切に満ちていて
笑顔になれるようなエンディングでもない（「救い」を感じるパーセンテージも観る人によって差が開いてきそうではある）
それでも鑑賞直後の余韻はひどく優しくて、不思議な感覚に陥る
エンディングの後、二人（あるいは一人）はどんな歩みを辿るんだろう？
その未来予想図も人によって全く異なりそう
社会から切り離されているかのような、名状しがたい孤独感──
そういったものを感じるタイプの人種ではない自分は、人より主人公に対する理解が及んでいない可能性が充分にありそうだが
言ってしまえば、誰だって人は最後独りになる。
その時、自らの人生に価値を見出すのは非常に困難になるが、
そのための精神的な思索のヒントになるような映画だった
