このレビューはネタバレを含みます
ひたすら悲しく切ない。
この作品の原作が山田太一とも知らず、もちろん原作を読んだこともなくアンドリュースコット目当てで鑑賞(と言いつつ山田太一も有名な脚本家って程度しか知らない)
ロンドンのマンションに1人で暮らす主人公アダム(アンドリュースコット)の元へ同じマンションの住人ハリーがやって来る。
ハリーはこのマンションに住んでいるのはアダムと自分だけだと言う。
正直、原作も予告も知らずに観たのでアダムが両親を訪ねるシーンでなんて若い親なんだと混乱した。
両親の回想やラストでハリーの部屋を訪れるシーン。もう全てに孤独が詰まってて寂しさしかない。
アダムが父親に「部屋で泣いているのに気づいていたのになぜ部屋に入ってこなかったの?」というセリフが彼がずっとずっと抱え続ける孤独の象徴のようだった。
両親が生きていればいずれ自分を受け入れてくれただろうという願望。
どんな自分でも親にしろ家族にしろ受け入れるに決まってるよ!!と思いたい。
ラストでハリーの部屋にあった死体はハリーの姿だったの?
あんなふうに孤独に死ぬのが運命みたいな?
色々考えてしまう。