園

軽蔑 60周年4Kレストア版の園のネタバレレビュー・内容・結末

軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

レイトショーでウトウトだったけど象徴主義的な演出で問題の車のシーンまでにその先どう展開するのか全て語ってあるので、あらすじはこぼさずに見れたと思う

赤 愛の時代を経て
青 悲劇へ

オデュッセイア 妻はそっぽを向く

現代の視点に立てばおとなしく車に乗せられているお前の自立性はどうなんだ、カミーユにイラつくけど、それはロマンという点に立てば野暮であるし…明言はされずとも奥さんをあてがった…とも…
(ここでラストの捉え方が変わるかなぁ)
何より時代的に考えても対照される通訳の女とタイプライターの女では、きっと男の意味や重さがかなり違う 彼女にとって男はより生活に直結した存在であると思う

ここで語られる性愛は生活に入り込み人物の環境を支配するものとして描かれる
こうなった時の性愛の不自由さ

ゴダールあるある(?)の破滅的なラストは、ロマンとして理解できる
破綻した相手が生きていてゴタゴタするよりも、スカッと死んでくれたら積み上げた全てを感傷の側にひとまとめに放り込んで現実的な煩わしさを回避できるのだから(ここも前半の意味で違うかな)

見られそうな時もう一回見る

ちょうどRDレインの『好き?好き?大好き?』を読んでいたので、支離滅裂で文脈の破綻したディスコミュニケーションはそれ自体で面白いと思った。ゴダールは行為のなす具体性が強いけれど。
園