Koichi

サンクスギビングのKoichiのレビュー・感想・評価

サンクスギビング(2023年製作の映画)
4.0
サンクスギビング───
感謝祭の夜にスパーマーケットで起こった凄惨な事故の一年後、謎の殺人鬼に襲われることとなる人たちの恐怖を描くスラッシャー系ゴア・スリラー。

感謝祭をキーワードに物語は始まる。
スーパーマーケットで行われたイベントに集まった人々が暴徒化し、巻き込まれた3人が亡くなるといった痛ましい事故が起きてしまう。

警備員の不足、興奮状態のお客、タイミング、何もかもが悪かったように感じる。そう起こるべくして起きてしまった事故だった。より早く危険を察知して対応していれば…この事故により様々な人たちの運命が一変してしまう。そしてこの件が殺人鬼ジョン・カーヴァーを誕生させてしまう。

殺人鬼ジョン・カーヴァーは一人、また一人と犠牲者を出していく度に狂気と残虐性、そして殺意をパワーアップさせていく。まさに悪趣味なほどの惨殺行為に理性のタガが外れていったのかもしれない。

物語はポスターにも書かれている通り“復讐”を描いている。ただ、何故あそこまで狂気的な復讐に突き動かされてしまったのか?復讐するべき人間へ恐怖と苦痛を味わわせたかったのか?もしかすると派手な殺人劇を実行することで、街の住民へトラウマ的な絶望を植え付けたかったのかもしれない。

今作品はこれまでのロス監督のものとはやや趣が違っていたように感じる。80年代前後のホラー作品を思わせる作風もその一つのように感じる。

また、R18指定なのだが、ややおとなしめな表現になっていた。えげつないほどのゴア表現を期待していくと外れてしまうかもしれない。ただそれを考慮しても個人的には尚良しな作品だった。

最後になるが、エンドロール後にワンショット映し出されるのだが、なぜあのシーンなのか?わたしには分からなかったのだが…皆さんはどうだったんだろうか。
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