たこ

Hereのたこのネタバレレビュー・内容・結末

Here(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

前半、これこそ、ここ最近観たかったものだと思った。

ベルギーはよく雨が降るらしい。その湿度のある感じが、日本の風景によく似ている。都市と緑。とても好きだった。

主人公が基本的に歩いて移動しているのもいい。

シュテファンのパートが途切れて、シュシュが中国語で独白し出した、その優しい中国語の響きとすすきの揺らめきが美しかった。

木漏れ日が綺麗(perfect daysの10倍以上)。

主演2人のそれぞれが持つ、穏やかで親密な雰囲気が嬉しかった。

けれど、その2人が同じ時間を過ごす後半がいまいちしっくりこなかった。枯れ葉もそうだったけれど、決して意気投合しているわけでもなく、好感よりも、ちょっと不信感を抱くところが目立って描かれているのはなんなんだろう、と思った(hereでは移民という境遇を、枯れ葉では労働者階級という境遇を、共有しているから成り立つ好意ということなんじゃないか、という意見をもらった)。
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