ベルギー発・植物版『かもめ食堂』みたいな健康的な映画だった。インディペンデント・ドメスティック日本映画的繊細さを大事にする豊かな映像と美しい緑色。ベルギーの植生は日本に似ているのかな。
豊かな森や山に行ってハイキングを終えたように、穏やかで爽やかな気持ちになれた。ゆったりとした時間が流れて、映画館を出たらここが渋谷なのがなんだか不思議な気持ちになった。
タイトルやエンドロールのセンスの良さは地味に感動した。特に歯抜けになったクレジットに次々現れるテキストにはタイポグラフィーの可能性を感じた。
スープを媒介としたコミュニケーションを繰り広げるひとたらしならぬスープたらしの彼、ナイスガイ。