🎬2024-9
上映時間85分のうち、覚醒していたのはどれくらいだったんだろう。
ロールしないエンドロールが始まった時には
「え、もう終わりですか?」ってなったわけですが、それぐらい心地よい音も映像もストーリーも全力で癒してくれた時間でした。
途切れ途切れにしかストーリーを追えていない状況にも関わらず、いいお話だったなぁ、迷ったけど観てよかったなぁと清々しく浄化されたような気持ちになったのだから不思議。
Perfect Daysとどこか共通する感覚。
同じ地球上で平山さんが今日もトイレ掃除する1日を過ごしていらっしゃるような気がしてるのと同じように、シュテファンとシュシュが新しい1日をどんな風に過ごしているか思わず考えてしまう。
あのラストがとてもよかったから
そこに至る物語をちゃんと目を開けて見直したいなぁ。
もう上映終了しちゃったんだけど、いつかそのチャンスが訪れるまでこの映画のことは忘れないでおこう。
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世界的に注目を集めるベルギーの新鋭バス・ドゥボスが監督・脚本を手がけ、植物学者の女性と移民労働者の男性が織りなす些細で優しい日常の断片をつづったドラマ。
ベルギーの首都ブリュッセルに住む建設労働者の男性シュテファンは、アパートを引き払って故郷ルーマニアに帰国するか悩んでいる。シュテファンは姉や友人たちへの別れの贈り物として、冷蔵庫の残り物で作ったスープを配ってまわる。ある日、森を散歩していた彼は、以前レストランで出会った中国系ベルギー人の女性シュシュと再会し、彼女が苔類の研究者であることを知る。シュテファンはシュシュに促されて足元に広がる多様で親密な世界に触れ、2人の心はゆっくりとつながっていく。
2023年・第73回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門にて最優秀作品賞&国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)をダブル受賞した。