このレビューはネタバレを含みます
彼がスープを作って配る意味。
あの時映ってなかった上半身の表情を想像する。
シュテファンのショートパンツが彼のアイデンティティなのかと気になってたが、おばさんが、スープ届けに来た彼のことを短髪でショ…
風が身体を通り抜け、自然に耳を傾けながら、夢と現実の間を歩いているような映画体験だった。スクリーンからマイナスイオンが放たれているような、澄んだショットの数々。特別な瞬間に立ち会ってしまった、忘れら…
>>続きを読むスープを配る眠れない男と蘚苔学者の出会い。
写真集のような美しいショットの連続と、心地よい環境音、繊細な言葉によって作られた、静かで豊かな映画。
ストーリーラインで語るよりも、映像を通して観客の…
言葉がわからなくなった朝、世界と一体化しているよう、動物になった気分、というセリフがすごく印象的だった。そのセリフ以降、動物のように観察しながらじっくり映画を観れた気がする。とにかく全てのカットが美…
>>続きを読む冷蔵庫にあるいろんな野菜、飛んできたのかポケットに入っていたいろんな植物の種、研究対象のいろんな苔。両手に包みこんだ、過去からの緑色の光。持っているものを誰かに手渡すことで「何か」が生じたり、既にあ…
>>続きを読む映像と音による斬新な16ミリ世界の構築
シャンタル・アケルマンの再来と言われているベルギーの新鋭バス・ドゥヴォス監督作品。
故郷・ルーマニアへの帰国を考えていたブリュッセルの建設労働者シュテファ…
Bunkamuraでバス・ドゥヴォス監督、リヨ・ゴンさんのQ&A付き『Here』観てきた。森のシーンの美しさ!雨のところの光とかすごくいい。
靴紐から雨、その後の映像の一連の流れがたまらなく好き!
…
休暇で帰郷する前の男と、苔を研究する学者のラブストーリーなのだが、優しくて凄くいい映画だった。
建設現場で働くステファンは長期休暇に入り、母国ルーマニアに帰ろうとしていた。車の修理など、帰国の準備…
©︎ Quetzalcoatl