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阿彦哲郎物語 戦争の囚われ人の詩のレビュー・感想・評価

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新年一本目に見た『阿彦哲郎物語』。

日本とカザフスタン
国交樹立30周年記念作品ですが
それを差し引いてみても
心に残る良い作品でした。

ここ数年起こったコロナ、
ロシアがカザフスタンや
ウクライナに侵攻するなど
公開までの道のりも
様々な困難があったと
トークショーで
監督がお話をされていました。

内容的には
阿彦哲郎さんという日本人が
先の戦争で取り残され(当時15歳)
民間人でありながら
ロシアで強制労働をさせられた
という実在のお話。

映画『大脱走』の捕虜収容所に近い
感じで、寄せ集めの政治犯達が
苦しさの中で次第に心が通い合う様子。
若き主人公の真面目さと不器用さに
ほだされていく人達。

ハリウッドなどの派手さはないですが
予算もある程度かけられたそうで
チープではない。

作品に出てくるロシアや
ウクライナなど多国籍の俳優陣が
みんな上手い😭
聞けば、舞台の俳優を中心に
キャスティングしたそうで。
誰ひとり知らないし、
言葉もわからないけれど
作品の中で、しっかりプロの仕事を
されている感じでした。

主演は、日本人。
キックボクシングの
チャンピオンでもある小笠原瑛作さん。
彼の素直な演技も好感が持てました。

公開は、今のところ
アップリンク吉祥寺 で
1月18日まで。
併映の『ちぃっちゃなサムライ』と
日毎に交互上映。
全国公開になるといいですね!
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