ハル

阿彦哲郎物語 戦争の囚われ人のハルのレビュー・感想・評価

3.0
戦争中、現地ではぐれ捕虜として拷問され、奴隷として扱われた日本人の物語。
無知で知らなかったことを恥じるほど、厳しい現実がまざまざと。

主演の方は格闘技のプロ選手かつチャンピオンらしいが、二足のわらじをしっかりこなしていたように思う。
実話ベースの物語、芝居というよりはありのまま阿彦 哲郎さんになりきっている感じ。
収容施設の様子が淡々と映される112分。
“映画として面白いかどうか”と聞かれると…正直、疑問符がつく。
ただ、歴史の重みと悲しさに疲労感がずっしり残った。

今作一番の見どころは最後に出てくる本人映像。
49年ぶりに日本の地を踏んだ阿彦 哲郎さんの姿が生々しく刻まれている。
印象的だったのは日本語がうまく話せない事実、現地で奴隷として働かされていた弊害で話せる場所がそもそもなく…忘れてしまっているのだ。
そうした過酷な環境下において多くの日本人が虐げられ、また日本もそうした事を行っていたわけで…リアルな映像の数々から戦争の虚しさが痛いほど伝わってきた。

〜アップリンク吉祥寺〜
とあるイベントに参加するため、初のアップリンク吉祥寺。
サブカルな匂いが香り立つ、趣きを感じさせる映画館。
雰囲気の良さがたまらなかった。
駅からも近いし立地も◯(自転車で行ったから駅は使ってないんだけど…一応情報として)
展示も建物自体のレイアウトも美しく、魅力ある場所だったので、またそのうち。
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