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地上最強のカラテのmitakosamaのレビュー・感想・評価

地上最強のカラテ(1976年製作の映画)
2.7
急に思い出したから感想書きます。確か高校生の頃にVHSで見てるんだよな。

極真空手の記録映画とのことだが、当時極真の売り込みをやっていた梶原一騎・真樹日佐夫兄弟のメディア戦略の一環。
少年マガジンで空手バカ一代を連載し、映画も当てて、極真の知名度を上げメジャーにしたのだから梶原一騎のプロデュース能力は本当に凄いよなぁ。

まぁ、基本的に梶原一騎のドキュメンタリーって嘘ばっかりなんだけどね。
空バカなんて本当の事を探す方が難しいよ。

掴みは演舞。有名な大山倍達の手刀ビール瓶切り。ぜってー嘘。(コレを見た当時、正道会館がこのトリックを暴露していた)
あとは走って来る自動車をジャンプして飛び蹴りをしながら避ける奴。これも有名。
ケンカ十段・芦原英幸の手裏剣投げもあるね。これは割と凄い。

中盤は、世界中に極真空手が世界中に広まったことの紹介。これが退屈なんだ。「セネガルにも極真空手は普及している…」とか言っちゃって。

後半は第1回の世界大会。当時はアメリカ以外の国は殆ど寄せ集めだったのが良くわかる。
アメリカには中村忠や大山茂・泰彦兄弟らが派遣されて、チャールズマーチンやウイリーウィリアムスとかがいたからねぇ。
最終的に優勝するのは後に退館して佐藤塾を開く佐藤勝昭。

記録映画という名のプロモーション映画だが、これを作った梶原体制に嫌気がさして、時期後継者候補だった中村忠はこの直後退会して誠道塾を立ち上げるんだよね。

メディア戦略で急激に組織をデカくして、この後、大量の退会者と分家を生み出し、さらに大分裂を起こす、そういう始まりの映画です。
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