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恋恋風塵(れんれんふうじん)のsnatchのレビュー・感想・評価

4.3
私の大好きな台湾の侯孝賢の若き時代の作品です🇹🇭 1960年代終わりの台湾の緑生い茂る山間にある村の質素な風景と家屋が、どこを切り取ってもいつも待ってくれている場所で、都会から帰ってくると主人公と一緒でほっとする。真っ暗なトンネルと二両列車とぽつん駅がいいです🚉

中卒で、怪我した父の代わりに台北に出稼ぎに行くが、15歳が一人で生きていくのは難しい。でも、心から大切にする、一緒にいれば自由を感じられる幼馴染の彼女がいる。僕たちは一緒になるんだと。でも、心ほど変わっていく自由なものはない。主人公が寡黙なので、カメラがじっと写す映像を眺めながら、彼の心象に想像を巡らします。
この映画は淡々と一途に流れていく若き日にきっと誰もが経験する儚さですが、侯孝賢監督の自伝的作品「風櫃の少年」「童年往事 時の流れ」は、十代の動き回る心を映し取る映画ならではの映画だと思います‼︎
未見の方は機会があったらぜひ☺️
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