1960台湾景色。
昔フィルムで観た、戦前の東京のような台北の街並み。
それを固定カメラ(フィックス)と長回しとパンフォーカスを用いたカメラワークで撮る。
縦線の構図がバスバス決まっていて、それが独特のリズムとなっていた。
決して、主題が3分割を犯してくることはない。
小津安二郎を思わせる。
だが、2人だけの空間になるときは、カメラがグッと寄り、ピントがそこだけに合ったりする。
この美しい構図を劇場で眺めたかった。
おかゆの匂いが漂ってきそうな全体の雰囲気。
製作委員会式の嘘っぽい恋愛映画にはない純な映画。
聖子ちゃんカットの女の子と柳葉敏郎。
愛よりも好きよりも強く深く。