父親が失踪し、母親と2人新しい街へ向かうマコト。秘密を抱える妻と暮らすケンジ。妻を亡くし、娘と連れ子の兄をを育てるタケオ。久しぶりに実家に戻ってきたユウイチ。それぞれかぞくが、喪失と再生を描く群像劇となっている。
こんな豪華なキャスト揃ってて、都内で限定2週間で2館のみというのがまず信じられない。
自分は仕事で劇場に見に行ったけど、途中退室の人3〜4人くらいいたかなりの問題作だった。
音楽を担当しているのは〜〜って資料に長々と書いてあったから期待して行くじゃん?
なのに劇中で音楽がかかるのが1回のみなんだよ!
対して、生活の音とか俳優の呼吸音が特徴的だなって思ってたんだよね。
なんなんだよ!って思ってたら、それが音楽だったらしい。
野菜を雑に切る音、歩く時の地面の砂の音、風が人に当たる音、人の息づかい等、、
「声や息の出演」という形で独自の表現を確立したって書いてあった。
日常に聞き逃している音を、聴いてもらう音にしたって感じね。
ストーリーはもう割愛するして、『かぞく』というものを覗き見した感覚になる映画だった。
DVとか貧困などワイドショーが取り上げるような問題はなく、一見なんの変哲もない「かぞく」に焦点を当てている。それぞれの「かぞく」には何かしらの「ひずみ」があり、それを見る映画となっていたな。
そういう映画!