スベン

インファナル・アフェア 4Kのスベンのレビュー・感想・評価

インファナル・アフェア 4K(2002年製作の映画)
4.7
随分前に観て以来で映画館では初。ほぼ初見の気持ちで。
序盤から当時の香港のあの雰囲気に一気に引き込まれた。どこか危うく、日常のすぐ隣に当たり前のように闇が在る。
以前観た時よりもかなり面白くて目が離せなかった。鑑賞後の余韻と満足感が今も続いている。

真逆の場所に送り込まれた二人の主人公たち。屋上での会話と夜の高速道路。寝心地のいい心療内科の長椅子。善人か悪人か?と何気ない小説の一節は二人の辿ってきた道を思うとどちらか分からなくなる。
そんな彼らの結末。これからのことを思うと果てしなく感じてしまう。まさに題名の通り。
映画館だからこそ十二分に堪能できた世界観で、大人になった今だからこそより楽しめた作品だと思う。とても贅沢な時間だった。

なによりもトニー・レオンの破壊力がすごい。
WKW4Kで90年〜2000年代の出演作を観たけど、今作が一番かも。アンニュイな雰囲気でニヒルなのかと思いきや、どんどん険しくなっていく表情。多くを語らず全てを一人で背負ったような哀愁と悩める姿。こんな役が最高に似合う。(シャンチーのウェンウーを思い出した)
ヤンがそうだったようにケリー・チャンが私にとっても救いだったよ…
エンドロールの歌はトニー・レオンとアンディ・ラウのデュエットらしく。最後まで豪華だった。
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