このレビューはネタバレを含みます
2023年のサメ映画である。
『MEG ザ・モンスター』便乗型の作品で、完全にB級映画だしツッコミっぱなしで見る必要……というか、覚悟がいる。予算がないわりにスケールはデカくしたいので、そのあたりを会話シーンで補うために情報量がものすごく多い。なんか難解な芝居を見ているような気分になり、ところどころ巻き戻して見返したのだが、正直なところ、最後まで内容がよくわからなかった。
見所のひとつはクラトス基地のドジキャラの多さで、メガロドンを水門の中に閉じ込めてから供給パイプの危険に気づくとか、リモート爆弾の起爆装置をリンクさせてなかったとか、地球のエネルギー問題を地熱で解決しようとしているエリートたちのはずなのにものすごい無能ぶりである。とくにクリスティ(ジェシカ・チャンセラー)はひどくて、起爆方法が書かれたバインダーを置いてくるなどというとんでもない振る舞いまでしでかす。クリスティはちょっと主人公みたいな感じに見えるところもあって、そのギャップが面白かった。
わたしはU-NEXTで見ており、再生後に『ブラック・デーモン 絶体絶命』をオススメしてきたのだが、この『ザ・メガロドン 大怪獣覚醒』のほうがサメが暴れてバンバン人を襲っているので、その点ではあっちよりは断然合格である。