おときち

勝手にしやがれのおときちのレビュー・感想・評価

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)
3.7
学生の頃、この作品のVHSビデオを買った。
『気狂いピエロ』のビデオを買った友達と、貸し借りしてあーだこーだと言っていたのを思い出す。懐かしい…。
当時は「ヌーベルバーグ」がなんだ、とかはそこまで深く考えずに「なんかかっこいいなぁ」と思って何度もビデオを観ていた。
ポストカードを飾ったりとかもしていたので、映画というよりファッションとして楽しんでたフシもなくはないけど。

その頃以来なので、20年以上ぶりに観た。

自動車を盗み、警察官を殺して逃亡中のミシェル(ジャン=ポール・ベルモンド)と、ミシェルが入れ上げてる記者志望のパトリシア(ジーン・セバーグ)。
内容はただ警察から逃げるだけ、と言ってしまえばそれだけなのだが、目が離せない。
なぜなら、ジーン・セバーグが魅力的過ぎるから。
そして、ジャン=ポール・ベルモンド演じるミシェルがクズだから。なんか魅力的なクズだから。「なんだこいつは〜」って思いながら「かっこいいなぁ」って思っちゃう。

カメラのアングルとか編集のテンポとかも面白い。公開当時はどんな風に受け止められたんだろう。
しかし全編、ずっと画がかっこよかった。どのシーン切り取ってもかっこいい。
飾っていたポストカードはヘラルド・トリビューンを売り歩く時のジーン・セバーグとジャン=ポール・ベルモンドのカードでした。

いやーしかしジーン・セバーグが可愛い。きれい。ヘアスタイルも最高。
ゴダールがどうこうより、本作の一番の魅力はジーン・セバーグかもしれない。
「最低って何のこと?」