ノラネコの呑んで観るシネマ

トニーとシェリーと魔法の光のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.3
東京国際映画祭。
チェコ製のとても愛らしい人形アニメーション。
電球のように体が光るという特異体質のトニーが、アパートに引っ越してきたシェリーと友達になり、ほとんどの大人たちには見えない、闇落ちした土地の精霊を助けようとする。
典型的な少年少女の冒険譚だが、中庭のある円筒形のアパートの中だけで展開する物語で、ワクワクするプロダクションデザインが素晴らしい。
比較的シンプルなプロットの中に、ルッキズムの問題や親離れ子離れ出来ない関係など、誰にでも覚えのあるリアリティあるモチーフを盛り込み、大人も子供も幸せになるゴールを目指す。
まっくろくろすけの親玉みたいな精霊が可愛い。
監督のティーチインで、とても身近なところから物語の着想を得ているのが印象的だった。
「明る過ぎる髪の色」から、「体が光る」という発想がなぜ出てくる(・・?)