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ディス・マジック・モーメントのmappoのレビュー・感想・評価

4.0
チネラヴィータ閉館日の思い出に相応しいと思い鑑賞。沖縄から北海道まで、全国のミニシアターを巡り関係者へインタビューするという内容。ミニシアター経営の厳しさを知ると同時に、様々な支配人のバックグラウンドや現代の劇場の在り方に対する考えが知れて面白かった。前経営者の父が亡くなられて、突然証券会社エンジニアと映画館長の二足の草鞋を履くことになった方の話が印象的で、存在に触れたら無くすのを惜しくなる魅力がミニシアターにはあると強く感じるエピソードだった。
またこの作品では厳しい経営と若者の映画館離れが多く語られたが、チネラヴィータ支配人は「最近は若い年齢のお客さんが増えている。今回の閉館はネガティヴな理由じゃないし、今日は涙を流すつもりは無い」と仰っていて、ポストクレジットに希望のあるお話が聞けて良かった。とは言え仙台で観られる作品が減るのも事実で、普通に悲しい。チネラヴィータの横長で、作品と一緒に他の観客の後頭部が見渡せる感じが好きだったんだよなあ。
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