WillowMarrais

曖昧な楽園のWillowMarraisのレビュー・感想・評価

曖昧な楽園(2023年製作の映画)
2.9
生死の間を、空気を捉えようとするものの
即興劇というのがかえって空転を招いている気がした。


テーマは満点つけたいくらい大事なことで
「生きているか死んでいるか分からない状態」を病気の母をもつ実家暮らしの未婚男とヤングケアラー?の青年(と女の子)の2パートで描かれる。

特に1パート目は非常に現実的で苦しく虚しさを感じ、リアリズムとして素晴らしかった。
2パート目から物語は前進していくような素振りを見せるが、冗長に見える人にとっては退屈だろう。

「物語を否定したい」としている割に、物語めいた展開になって収束していくのに少し違和感を覚えた。



生死と孤独、恋愛と実存とテーマ設計は
監督が養護施設?で働いていることから実際に感じていることの現れであろう。
その感覚に関しては個人的に大事だと思うのでぜひ撮り続けてほしい。
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