Jellyfish

曖昧な楽園のJellyfishのレビュー・感想・評価

曖昧な楽園(2023年製作の映画)
2.5
体調と館内の暖房のせいで、冒頭20分間うつらうつらしてしまったので正しい評価は不能。

その範囲で言えば、実に捉え所のない映画。
前半1時間のヤングケアラーのリアル パートと、残りの2時間の徐々に現実味が希薄になるパートとは関係があるのやら無いのやら。

3時間弱という長尺を、固定カメラの長回しで見せる類の作品は嫌いでは無いのだが、ちょっとコレは自分には「曖昧」過ぎる、と思った。
でもそこが良いのだ、という人が居るのも分からないでは無い。
一方で、映画館を出て「ロシアの拷問かと思った」と話している二人組の男の子もいたが、その気持ちもわかる。優しいね。ダメだと思ったら途中退場しても良いのだよ。

と書いてから、本作が新藤兼人賞 金賞受賞作と知った。
これは驚き。てっきり「遠いところ」が受賞すると思っていたので。ああいう社会派をきちっと描き切る力量こそが日本の監督に求められているのではなかろうか。こういうフワッとしたアーティスティックな作品は、言ってしまえば誰にでも撮れると思うのだ。
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