大道幸之丞

続・猿の惑星の大道幸之丞のネタバレレビュー・内容・結末

続・猿の惑星(1970年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

大ヒット作となった「猿の惑星」は当初完全に一作完結の想定で制作されたそうで、予想以上のヒットとなってから続編の構想が練られたらしい。

原作があった前作から今回は完全オリジナル脚本で、どうなるかと思えば、行方不明となったテイラー(チャールストン・ヘストン)達の宇宙ロケットの軌跡を追ってブレント(ジェームズ・フランシスカス)らがやはり難着陸し、時空を超えて予想だにしない惑星にたどり着いたとやはり思い違いする——

本作では本作以降のつながりを全く考えず前作同様ワンオフ思考で制作された事がわかる。

地下生活を選んだ新人類(ミュータント?)はコバルト爆弾(原水爆の一種)を神と崇めており、高度に進化した思考は言葉ではなく「念波」で会話を行う(会話も可能)「高度に進化した人類」を標榜するくせに「猿の考えがわからない」とか言い出すおとぼけ軍団で、挙げ句ゴリラ兵に攻め込まれると完膚なきほど虐殺されてしまう。

なんとか地球を護りたい一心でテイラーとブレントがミュータントにコバルト爆弾を使わせないよう苦心するがともに銃撃を受けてしまう。——するとテイラーも自らも銃弾に倒れ最後の力を振り絞ってコバルト爆弾を起動させ果たして地球は滅亡——というエンディング。

本当にすべてを地球まるごと失う最後に度肝を抜かれる。この時点で次回作「新猿の惑星」があることを識っているので、「ここからどうやってつなげるの⁉」という興味で第三作が観たくなるという寸法。

やはりこの時代——ベトナム反戦運動や冷戦の影を感じてしまうのはやはり当時国アメリカの映画だからであろう。