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レッドライフのqqfowlのレビュー・感想・評価

レッドライフ(2023年製作の映画)
3.0
主人公ソムは高校生女子。母親が娼婦をしていて貧しく、学校で友達がいない。ある時お金持ちの上級生ピーチと知り合い…
もう1人の主人公ターも貧しく、強盗で生計をたてている。恋人は娼婦。ターとしては娼婦をやめさせたいが…

という2つのストーリーが交互に語られていく。若者が貧しい生活の中で未熟ゆえ取り返しのつかない選択をしてしまう、なかなかシビアな話だった。


~ネタバレ~


ソムはピーチと恋仲になる。ところがピーチは突然消えてしまい、しばらくして戻ってきたものの、ソムへの興味は失っていた。
ターは恋人を買った男性への嫉妬で自暴自棄になり、車を奪って川に飛び込み、数カ月刑務所へ。出所すると、恋人には別の男ができていた。
ターは恋人を取り戻すため、その男キアンを誘って、大金持ちの老人の家に空き巣に入る。盗んだ大金を持って消えろというわけ。しかしお宝を見つける前に、老人と、老人に養われているソムの母親が帰宅し、仕方なくキアンがソムの母親を殺害。キアンは老人に射殺される。ターは逃げ出し恋人の元に帰るが彼女の心にもう自分はいないと知り姿を消す。同日、ピーチに振られ傷心のソムは、母親に電話をかけるがつながらない。絶望してお皿を割り手首を切ってしまう。一人帰宅し、次の日、平和なソムと母親の朝。おわり


ピーチが消えたのは、ソムの学費を盗んだか、ソムに航空券を買わせたか、何かしたんだろうけど、ちょっとその辺、謎に曖昧だった。
あとラストは唐突に感じたけど、単にソムの夢なのかな。それか、あの状況で母親の死を受け入れられないみたいな意味?


ソムもターも大事な人を十分思いやれなくて、その結果失ってしまう。自業自得とはいえ10代は未熟で当たり前、随分シビアだと最初思ったけど逆なのかもと、別のタイ映画を見て思い直した。だからこその愛ある教訓話でもあったのかも。
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