たむ

緑の夜のたむのレビュー・感想・評価

緑の夜(2023年製作の映画)
3.5
ファン・ビンビンさんの女優復帰作で、そのキャスティングすら作品に取り込んだ感のあるノワール映画です。
香港映画で韓国を舞台にしたノワール映画という内容で、『テルマ&ルイーズ』そっくりというところはあるものの、社会派映画として見ごたえがありました。
中国と韓国の関係、生まれた場所では生きられない、その過去に何がったのか、ということは観客の想像に任されます。
では韓国が良いかといえば、もうひとりの主人公である名前さえ明らかにされない緑の髪の女は「生まれ変わったら犬になりたい」という。
犬は韓国では蔑称の一つでもあり、女として生まれるよりも犬の方がマシだ、という事ではないかと思います。
この二人のラブ・ストーリーでもあります。
抑圧的な男性社会での女性のノワール映画で、社会派の側面も非常に強い作品ですね。
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