ベラボー

ありふれた教室のベラボーのレビュー・感想・評価

ありふれた教室(2023年製作の映画)
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校内に相次ぐ盗難の疑いが教え子に?
新任女教師は学校の強引な遣り方に反発して独自に犯人を探すが…
社会の縮図=学校を舞台に全方位詰めに詰められる精神崩壊寸前スリラー。
教師生徒父兄のジキリ合い。
最善目指し最適解求め続けた袋小路。
それでも穿つ気力は有るや否や?
傑作!

24.5.17鑑賞

舞台は多民族国家ドイツの初等中等学校。裕福でも荒廃している訳でもなさそうな”ありふれた”学校と教室。
規律と自治が保たれ生徒と先生の関係も良好そう。ゼロトレランスもいろいろあっての最善なんだろう。
一方で教師は不足しており、生徒たちも家庭も全く問題ないとはいえない。”ありふれて”いる。

「初手」のミスからありふれた学校システムは狂いを大きくしてゆく。
軌道正そうと奮闘するも…熱心で正義感溢れる先生の痛み。子どもたちの痛み。痛みと痛みの対峙。
ドキュメンタリータッチで”逃げどころ”塞ぎ突き詰め描かれる中、あの少年の抵抗、”ジキリ”っぷり。
しんどいが目離せない力強さある傑作。
ベラボー

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