たむ

田園詩のたむのレビュー・感想・評価

田園詩(1976年製作の映画)
4.0
ジョージア時代のオタール・イオセリアーニ監督の長編第三作です。
ある田園を舞台に、演奏の練習合宿にやってきたカルテットと村人の交流を描きます。
確かに田舎と都会の対立、葛藤という側面もありますが、それ以上に子どもたちとカルテットとの交流が心に残ります。
特に主人公の少女の成長が、カルテットとの交流と別れの中で描かれていき、切なくなります。
少女はやがて大人になって、仕事をしていくようになるのでしょう。
多くの観光映画と同じように、来た者は多くを得て去っていき、残された者たちは日常に戻っていくしかない。
『落葉』のワイン畑同様に、自然描写が素晴らしい映画でもありますね。
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