松岡茉優

リサの瞳のなかにの松岡茉優のレビュー・感想・評価

リサの瞳のなかに(1962年製作の映画)
4.6
最高。触れられることを極端に拒絶するデイヴィッドと精神障害を抱えたリサのボーイミーツガールもの。フランク・ペリーの処女作。
デイヴィッドが触れられたときのオーバーリアクションからして病みまくってて素晴らしい。接触を拒絶するという設定は映画にするとスリリングでとても素晴らしい。
リサがディヴィッドに接触を試みるときの紙「play wit me」にhを書き足すシーンとかリサがデイヴィッドに触れようとするシーンやリサの手を握った画など歪んでいる者同士なのに所々に人間らしさが垣間見えるのが本当に素晴らしいし、狂人をただの狂人ではなく、1人の人間として描いているのが良かった。デイヴィッドの母親にナンパしてくる男も地味に好き。「僕の母親は娼婦さ。道端で男を待ってて〜」「もう聞きたくない!」クソ笑う。
『卒業』のダスティン・ホフマンを超える童貞っぽい背筋ピンピンでキレポイントがよくわからないケア・デュリアも最高だったが、ロージー『秘密の儀式』のミア・ファローを彷彿とされるジャネット・マーゴリンが可愛すぎる。「a pearl of a girl」とデイヴィッドから言われた後、真正面から走ってくる彼女の可愛さ!ぶっちゃけラストは予想できたがやっぱり感動した。映画の中で人物が手を握ったり抱き合ったりと物理的に距離が近づく瞬間ってなんでこんなに感動するのだろうか。
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