Alita

自宅でありがとう。さようならのAlitaのレビュー・感想・評価

4.0

主人公良昭の環境は今の自分と似ていてド共感できた。といっても、介護要の父がいるわけではないが、高齢であることは変わらない。自分らにはできなかったことが、ちゃんと子供たちは理解しながら行動に移せているという上映終了後の津田さんの言葉に深く共感した。タクシーから父を降ろすシーンや、息子が父のオムツを変えるシーンなど自分では何もできない不甲斐なさの表現が自分にとって痛い。
主人公の父恒三の若い頃を演じた摂は声と佇まいが良いです。

上映後の舞台挨拶、監督が司会しとる。しかも、ぐだぐだで楽しい。峰秀一さん、自分の親父にそっくりでびっくりした。

監督曰く、どう死ぬのかはどう生きるかと思いながら作った。再現ドラマにはしたくなかった。原作者高井さんの祖父?(父?)のエピソードが面白くて映画にした。即身仏になるんだや寿司屋や蕎麦屋に連れてくシーンは面白かったです。

藤夏子さんのピンコロで逝きましょうには笑った。

コメディ過ぎず、リアル過ぎず。どうだ!というより、どうでしょうというような謙虚さがあって、非常に心地良い作品でした。

大学時代の同期の松岡監督が撮ったので、ひいき目にになるかもしれないけど、控えめにいっても大変良かったので、全国展開になってくれるとありがたいです。
Alita

Alita