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一月の声に歓びを刻めのSHのレビュー・感想・評価

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)
3.5
映像が圧倒的に美しかった。美しくクセがあった。ロングショートやクローズアップが多用されていて、劇の中の人物も予想外の行動が多い。どこか不思議な魅力を感じる。

ただ内容の面で言うと、説明不足が多く感じた。なぜ同じ名前が登場するのか、なぜ大阪編がモノクロなのか、なぜ最終編に八丈島のオチが描かれていないのか、なぜ三つの関係のないストーリーを一つの作品に詰め込んでおいてポスターは前田敦子だけなのか……理解できないことがたくさんあった。
意味を持たせるような描き方をして、最終的にやはり答えを示してくれないという、監督の傲慢さというか、エゴというか、そんな私小説のような映画だった。見終わった後はなんだかスッキリしない気持ちでいる。

2024年28本目
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