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一月の声に歓びを刻めのNaのレビュー・感想・評価

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)
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雪を踏みしめる足音、風と湖の波、牛の鳴き声、太鼓の音、カフェの音楽、都会の雑踏、匂いまでしてきそうなぐらい臨場感ある音たち。3つの章は全く違う場所、人生なのに主人公たちの抱える傷が深いところでは似ていて、少しだけリンクしているように感じる。陰鬱だけど前向きで繊細だったなあ。試写会後の監督の「最も美しい作品が出来ました」という言葉が印象的。色彩にも変化を持たせていたけど、一面が真っ白な洞爺湖のシーンが色鮮やかで、人に溢れた大阪のシーンがモノクロだったのがおもしろかった。会話の中ではじめて、白黒に映る花の色がピンク色だと気づいたり。ちょっと重たいテーマだったけど見終わったあとの引きずらなさが絶妙。
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