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一月の声に歓びを刻めのBremingerのレビュー・感想・評価

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)
1.6
3つのオムニバスからなる作品ですが、終着点は基本バラバラで、どこかしらで繋がっているのかなとは思いつつも、内容の浅さ(個人比)のせいかあまり乗れませんでした。

第1章は性転換をした父と娘夫婦のお話。なぜ性転換をしたのかというのはあくまで語られず、自身の娘が性被害に遭って自殺してしまったから、自分が女になろうという感じも察してくれという雰囲気
突然の舞台演劇のような1人演技が始まって困惑してしまい、そのままの空気でサーっと終わっていくのでまたなんだこれ?ってなってしまいました。

第2章はおそらく加害者視点でのお話。父親と娘の関係性や立ち止まった場所でなんとなく察する場面があるんですが、もっとポップにすれば良いのに微妙な感じなので、なんだかうまく笑えない作品にとどまってしまいました。
原田さんと哀川さんのワチャワチャ感だけはよかったです。

第3章では友人を亡くした女性の話。初っ端アイスクリームソーダをひと吸いで残して出た母にイラつきましたが、その後の展開もまぁ面白くなかったです。
監督の体験だと思うんですが、レンタル彼氏が河川敷でナンパしてくる流れもそこからホテルに行く流れもよく分からなかったです。
そこからR18の映画なので、濡れ場が激しいのかなと思ったら全然見せない中途半端な性行為…。あっちゃん側がここまでの制限をかけているのか、製作陣がこれで良いと思っているのか、はたまた映倫がピュアすぎるのか、その後の花をむしったり絵を描いたり燃やしたりする流れもピンときませんでした。

オムニバス映画で最後に何か繋がるわけでもなく、それでいて単独の物語としても不完全燃焼、テーマ自体は分かるんですが脚本が追いついていなかったなぁという印象でした。やはりオムニバス映画は苦手。予告である程度見せてほしかったです。
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