りー

一月の声に歓びを刻めのりーのレビュー・感想・評価

一月の声に歓びを刻め(2024年製作の映画)
5.0
個人的に好きな作品だった。
第1章、第2章、第3章、最終章と話が分かれていた。
過去というのはどんな人間にもある。
背を向けたくなるくらい辛い過去を持った人間も中にはいるだろう。
第1章と第3章は辛い過去を抱えた人物を描いている。
やり場のない怒りや悲しみ。
それらを背負いながらも、彼女たちは今も生きている。
第2章は少し違ったストーリーに感じたが、
父と娘。この2人もある過去がありそれを背負いながら生きている。

幾ら悔やんでも憎んでも過去には戻ることはできない。今、そして未来をどうやって生きていくか。この作品の登場人物たちはそれぞれ新たな道を歩もうとしている。
その姿に勇気をもらえる気がした。

所々リアルだなぁと思う描写があり、個人的には好きだった。
足音、水の音、調理の音、風の音、太鼓の音、街の音…出てくる音がどれも印象的だった。
映像美。撮り方が美しかった。
料理が美味しそうだった。

カルーセル麻紀さん。初めて演技を見たが、純粋に凄い!と思った。声が素晴らしく作品にグッと引き込まれた。
哀川翔さん。漢といった感じ。原田龍二さんとの先輩後輩コンビ良かったなぁ。
前田敦子さん。あっちゃんの出る作品にハズレなしなんだよなぁってぐらい自分好みの作品に出ている。今回は歌声が聞けて嬉しかった。考えてみると、この3人みんな特徴的で魅力的な声をしている。

脇のキャストも良かった。片岡礼子さん、宇野祥平さん、長田詩音ちゃん、松本妃代さん、とよた真帆さん、坂東龍汰くん。

特に坂東龍汰くんは他の作品見てみたくなったぐらい魅力的だった。

難しいテーマではあるが、繊細に描かれていて希望も感じる作品だったと思う。
やはり私はこの作品が好きだ。
りー

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