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青春18×2 君へと続く道のAraraのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.2
4回目鑑賞。
Love letterを見てから今回は鑑賞したが、ジミーの雪山でのシーンや、台南の映画館でジミーとLove letterを見た後のアミの心情の変化に気づくことができた。
そして何より、エンディングにかけてもLove letterのオマージュかかってるじゃん!と今日見ながら気づき、痺れた。
アジア各地でも広く知れわたっているLove letterをリスペクトしつつ、今作はそれ以上の作品になっていて素敵だなぁと思った。

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公開2日目にして2回目の鑑賞。
2回目の方が初見では気づけなかったポイントにも気づけ、深く理解できたので評価3.9→4.2に変更。
初見では、鳥肌ものの映像美とシュー・グァンハンさんの年齢を感じさせない演技に圧倒されたが、その点と比べ、わかりやすい結末だった為、上記評価にしていた。
ただ、2回目を見て、この映画の本当の素晴らしさに気づけた気がする。

結末が予想できる点については、予告から後半の展開のシーンを出しているし、おそらくそこは意外性なんかそもそも狙っていないのかな、と思った。
この映画にとって結末がどうなるかなんて大事ではなくて、主人公の変わりゆく心情を大事に写すことこそが大事なんだな、と気づけた。

幸運にも2日連続で参加できた舞台挨拶で、シュー・グァンハンさんが、この映画を見て、前向きにこれからの人生を歩んで行ってください、とのコメントされていたが、自分の経験に置き換えてみても、やっぱり18歳ぐらいの時って1番毎日楽しかったし、今でも無性に戻りたくなるし、これからの人生あの時以上のこと訪れるのかな、と思ってしまうが、その記憶を大切にしつつも、前に向かって進んでいくことの大切さに気づけた気がする。
鑑賞前には不思議に思っていたタイトルも、18×2と、2倍の年齢を経てしまっていても、遅すぎることはないんだ、と気づけた。

初見では、アミは誰からも好かれる屈託のない可愛らしい女の子、と言った印象だったが、見返してみると、ジミーの気持ちに気付きつつも、彼のこれからのことを考えると無責任に受け入れられない心情だったりがふと見えて切なかった。
なのに、お母さんにジミーのことを話すときは素直に惚気ていて、そこはジミーにはお姉さん然とした態度で振る舞っていたのと違って、可愛いなぁと思ってしまった。

撮影は、日本編から台湾編の順番だった為、わざと日本語もぎこちない感じにしたとのお話も舞台挨拶であったが、18歳で海外からの可愛らしい女の子を初めて目の前にした時の、辿々しい言葉だったりソワソワしすぎて立ってる時でさえ手バタバタしちゃう姿が愛らしすぎた。
それに気づいているアミも、ちょっとお姉さん目線の余裕で交わしたりしていて、可愛らし過ぎた。
特にジミーがアミを映画に誘うシーンが、ぎこちな過ぎて、変に素っ気ない感じにもなっちゃって、それをからかいつつも受け入れるアミとのやりとりが見てて特に幸せなシーンだった。

過去と現代の入れ替りのシーンがスムーズというかオシャレだし、お互い知らないそれぞれの話も、ちゃんと映画の中で語ってくれるし、何か足りないと疑問に思う箇所もなく、そこも鑑賞後余韻に浸らせてくれるポイントだと思う。


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1回目鑑賞後記載

以前シュー・グァンハンさんの他の作品見た時に、結構はっちゃけた役だったので、冒頭年相応に落ち着いちゃったのかな、と思ったが、18歳の役なんて本当はその約2倍の年齢なのにそんなこと微塵も思わせない姿が凄かった。
こんな体格だけよくてTシャツばっか着てる若者いる!!って思った。

ある意味、冒頭、若い時、エンディングにかけて、3役ぐらい演じているように見えたが、エンディングにかけて実は色々気づいていたのかな、、と思うところも、全て冒頭からの表情だったりに出ていて、凄い役者さんだな、と思った。

若い時特有の相手に良く見られたいが故のカッコつけだったり、それに対する清原さん演じるアミの、相手の気持ちわかりつつのふざけたやりとりが、見ててこっちが幸せな気持ちになってしまうほどだった。

映画を見て、最後は不思議に感じていた映画のタイトルも理解できた。
台湾では夏、日本では冬のコントラストも素敵だった。

幸運にも舞台挨拶回のチケット取れたので、間近で見たシュー・グァンハンさんのキラキラ王子様ぶりにど肝を抜かれた。
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