くらげ

青春18×2 君へと続く道のくらげのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
3.7
異国に離れてしまった初恋を終わらせる旅という意味ではパストライブスと似ているかもしれないけど、ジミーには18年後まで会いに行かなかった理由がちゃんとあるのが大きな違い。

現在と過去が交互に語られて少しずつ真相がわかっていくスタイル。日本パートはロードムービーになっていて美しい景色が堪能できる。

ストーリーは想像通りだし特に目新しさも無いんだけど、とにかく俳優陣が魅力的。清原果耶ちゃんの可愛さは言うまでもなく、道枝くんの屈託のなさとか黒木華ちゃんの小悪魔さとか、全部好き。

シュー・グァンハンの少年時代と現在の演じ分けもとても良い。

カメラも過去パートと現代パートで撮り方を変えていて、過去パートは躍動感と瑞々しさが溢れていて、現代パートはしっとりと落ち着いている。

アミちゃんの本当の気持ちが分かったときは、知ってたけどやっぱり泣いちゃうよね。

台湾と新潟のランタンフェスティバルを絡ませたことでとても幻想的に仕上がっていた。

過去パートでジミーがオレンジの服ばっかり着てるんだけど、中国では青春を表す色はオレンジなんだそう。

原作の著者がジミーだったので自伝的なものなのかと思ったけれど、そういうわけでは無さそう。

取り敢えず岩井俊二のラブレター見たくなるよね。あったかい気持ちなれる良作でした。
くらげ

くらげ