平しゃちょー

青春18×2 君へと続く道の平しゃちょーのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.1
ラブストーリーなんだけど、喪失と再生の物語、、、とりあえず普通のラブストーリーとは違う

藤井監督なので、鑑賞してきました。
普段こう言うラブストーリーを劇場で観るとこ無いんですが、絶対映像キレイやろうし、話面白いやろうしと思ってたら大正解

事業を畳んだジミーが日本に旅に出るところから物語が始まり、きっかけを与えてくれたアミとの思い出を振り返りながら目的地を目指すストーリー
旅が軸になっているので、色んなロケーションを楽しめるんだけども何より本当に映像がキレイ
ロンクショットを多用するもそれが鬱陶しくはならず楽しめるのは監督の手腕

初恋の相手のアミとの思い出を振り返りながらなので、とにかくジミーに共感するシーンが多くずっとキュンキュンしてた
非常に愛嬌のあるアミだがどこか掴めないのも男目線だと魅力でしかない
途中で分かるジミーの過去や、アミの「旅」と言う言葉からこの映画を見終わった頃には何か再出発出きるような、背中を押してくれるような作品だった

以下ネタバレ











アミが死んでいたと言う最後の展開に関しては途中で予想はつくものの、ワンシーンずつのアミの心境を振り返って行くシーンは涙が少し溢れてしまった。
今君に会いに行きますみたいな、相手側の目線のシーンは手法としてありきたりなものの全編通してジミーに共感しまくった我々には、鈍器で殴られるようなインパクトがある。
何よりその後のジミーがどういった経緯で福島までの旅をすることになったのかの、ジミー目線のシーン
そこを知ることで本作の「旅」の持つ意味を体感、、、と言うよりも体験をすることが出来た。
旅で出会う人、経験で人の心の穴と言うものを埋めて、傷に向き合うことでやっと立ち直ることができる
そういったメッセージを受け取れる映画だった