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青春18×2 君へと続く道のsoopenのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
3.9
これぞ青春映画。
暖かい台南で、ゆっくり過ぎる優しい人達との交流の中で、育まれる初恋と、同時進行で描かれる18年後の福島の雪深い景色の中、初恋の君、アミーに会いに来たジミーとの対比が、美しく感傷的で、透明感のある素敵な映画でした。

台南で暮らす高校生のジミー。将来の夢がまだ分からないけど、前途に不安はない。そこへやって来た異国の女性。旅をしていたらお金がなくなった、働かせて、とカラオケ屋の店長に談判。アミの輝くような笑顔に恋に落ちるジミー。もどかしいアプローチ。映画館、バイクでのドライブ。ランタン祭り。全てはかけがえのない青春の1ページとなって、心に降り積もっていく。アミの突然の帰国に希望を捨てなかったジミーも、やがては夢を追いかけるのに夢中になり、気付けば18年。
若者が社会の酸いも甘いも知るには充分な時間が過ぎ、今こそ初恋の君に会いに行こう、と旅立つ…

シューグァンハンを『時をかける愛』で観た時も思ったけど、この人は実年齢は33歳なのに高校生も違和感なくこなせる年齢不詳な顔立ち。そうかと思うと憂いを宿した大人の顔にもなれるので、この役にはぴったりでした。茅野芽衣との相性も抜群。作品も日本のアイテムを色々持ち込んで、時代感に浸れるものになっていて楽しかったです。

ただ一つ言いたいことは、ミスチルのテーマ曲は、壮大なネタバレになっている(と思う)ので、これから映画を観ようと思う方は、この曲の鑑賞は避けた方が良さそうです笑
鑑賞後に思う存分楽しんでください。
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