コーディー

青春18×2 君へと続く道のコーディーのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
3.3
失くしたものより受け取ったものを確かめる旅がこの先の人生に光を灯していく…
と片言から視線、記憶へと移ろう二人の交感は素敵やけど、その純粋を旅の途中でただ見守る良い人達や察しのつく波風しか立たない展開はあまり響かず。

レトロな郷愁に溢れた台南での日々と静的な印象を与える東北の雪景色が18年の時間や空虚なジミーの心を反映しながら、けれどまだ旅の途中。とアミの心に触れていく展開は良い…
けどなんか作為的と言うか、絵や祭の誓い、岩井俊二もミスチルも全部染み込ませながら、ありふれた感傷に導く圧に押されたw

アミとジミーは通り過ぎる関係の中に渡し受け取り、人生を豊かにする旅の意味が伝わってきたけど、他の登場人物、特に台南パートなんて魅力的な人々が揃ってるんやから、もう少し繋がりを描いてほしかったし結局通り過ぎただけの印象。

そんな物語の薄さを繊細な感情表現で埋めてた許光漢&清原果耶は素晴らしかったけどね。