あんず

青春18×2 君へと続く道のあんずのレビュー・感想・評価

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.3
『無名』で頭がこんがらがり、不完全燃焼だったこともあって珍しく二本立て。こちらは、GWでも結構空いていた。

なんてクリア!過去と現在を往き来するのに、恐らく迷子になる人はいない分かりやすい展開。予告編を見て想像した通りのストーリーで捻りも驚きもなかったのに、とても心地好く楽しめた。サイダーみたいに透明で爽やかで、炭酸にちょっとツーンとなるような青春を思い出す味わい。

この作品の魅力は俳優陣とロケ地だと思う。台南の温暖な気候と街並みの懐かしい感じと人懐っこい人たちが魅力的。何と言っても、ジミーの好感度がスゴい。18歳と36歳を違和感なく演じられてしまう初めましてのシュー・グァンファン、他の作品も観てみたい。イケメンなのにモテない感じが出ていて、スゴいな~と感心。清原果耶の天真爛漫な役も新鮮で良かった。

ストーリー展開は読めているのに、次にどこに行くんだろう、どんな人との出会いがあるんだろうと主人公ジミーと一緒に旅をしているワクワク感があった。美しい景色がたくさん出て来る。これはぜひスクリーンで体感して欲しい。あるシーンの無音が良かったな~。ジミーと一緒に本当にその世界を体験したような気に一瞬なれた。

『Love Letter』が観たくなる可能性大。そして旅に出たくなる可能性も大。旅先で出会った人たちを懐かしく思い出すことも間違いない。
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