ぺち

青春18×2 君へと続く道のぺちのネタバレレビュー・内容・結末

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

映画館に観に行きたい映画が溜まりすぎてほーんとに働いてる場合ではないのだが、
そんな中でこの作品はネタバレをくらう前に観に行った方が良さそうな感があったのと評価高くて気になったので優先して観に行きました!

劇中で丁寧に丁寧に散りばめられた伏線が観客にちゃんと何となく感じる違和感を残していて、
沢山の点と点が線となって繋がってからは、
そこに意外性や驚きがあるわけではないし充分予想できる展開ではあるはずなのに、
それでもデッカい感情の波に襲われてぼろぼろに涙が溢れて止まらなかった、

作品としての構成がとても丁寧で、時間をかけてそこにたどり着く分、
分かってたって泣いちゃうよそんなの、と思いつつも、まぁでも展開は読めちゃうし、それだから感動したとかいう風にはあんまり言いたくなくて、
ただこの作品がいいなと思ったのは、最後のお涙頂戴ドーン!に頼り切っているのでは決してなく、
台湾という映画の舞台である異国の地の街並みや景色、空気感、“旅”をするということの魅力を、むしろこっちがメインですけど?と言うくらい、言えるくらい存分に映像や言葉を通じて伝えてくれているところにもあると感じた、私はそれがすごく観てよかったと思った理由としても大きいです、
前者だったらこの作品の評価は全然もっと下がってたと思う、

この映画を観て絶っっっ対に台湾旅行はしようと心に誓ったくらい台湾という国が魅力的に映し出されてた、
タイとかフィリピンとか韓国とか他のアジア圏に行ったことがあるからなのか、行ったこともないのに画面全体から薫る懐かしさは一体なんなんだろうって不思議に思うくらい、
私もアミやジミーと一緒に台湾の街を歩いたりバイクに乗って夜の街道で風を切って叫んだり、同じ空気を吸っているような気持ちになれて、レイトショーで観てすんごく幸せな気持ちになった、
映画“Love Letter”にちなんだ日本の冬景色も走って飛び込みたくなるくらい一面真っ白でほんとに綺麗すぎた、そりゃあ降りちゃいますよあれは、この映画観た人は全員岩井俊二の“Love Letter”観ますよね、、私は観る、、😭❄️
本当に旅行したくなった、旅って素敵すぎる
「一休みはより長い旅のため」とか、新しい自分を見つけるためもいいけど、「自分はこれでいいって確かめるための旅」とか、「旅はゴールが分からないからいいんだ」とか、私に直球で響く言葉があって嬉しかった、

ゴールも分からなくて何が起きるかもわからない旅に出て、一期一会の出逢いから何かをもらって、渡して、もう二度と会わないかも、会えないかもしれない人たちと過ごした時間が大切な記憶としてメモリーに残されていって、なんだろう、私は長く続く関係とかよりも“旅”のその瞬間、その時だけ、みたいな刹那性にとてつもない魅力とそこにしか宿らない温かさを感じるのだけど、
それでもそんな旅を通じてまた逢いたいと、この瞬間が永遠に続けばいいのにと願ってしまうような人に出逢えたなら、“また”が二度と来ないと分かった時、閉じてしまった記憶の中には苦しみや後悔も残ってしまう、

いつ終わりが来るのか、ゴールなんてわからなくて、だけどいつかは終わりが来ることを知っている、私たちはもうとっくに、人生という旅に出てる、
分からないはずなのに、どうして“人生”と名がついた旅は、長いものだと思ってしまうんだろう、
「人生とは連続する刹那である」この言葉を思い出した、
人生なんて長いから、想ったことだって今じゃなくても“いつか”伝えられる、逢いたい人だって今じゃなくても、“いつか”“また”逢える、何でそうやって先の見えない未来に根拠もない希望を抱いて、“今”“この瞬間”に必死になることを諦める理由にしてしまうんだろう、
書いてたらまた涙出てきた、過ぎた時間は二度とフィルムのようには巻き戻せなくて、
記憶の中の後悔も苦しみも、抱える量は少ない方がいいに決まってるから、旅行の“旅”を瞬間瞬間心に焼き付けるみたいに全力で味わうのと同じように、
人生も同じ“旅”だって想って生きていきたいなって強く思った、


清原果耶ちゃん、顔が好きすぎ、笑顔最強すぎ、お芝居うますぎ、素晴らしすぎ、本当にもうよすぎた、、😭😭😭😭😭
許光漢さんは初めましてだけどかっこいーし日本語も含めお芝居も本当によかった、ジミーずっと可愛すぎ、デートの誘い方可愛すぎ、2人とも本当にありがとう、、
ミッチーはただただ癒しで可愛かった🥰にこにこ
黒木華ちゃんはもう脇役でも安定の存在感すぎてる、台湾のランタン私も飛ばしたい🥹✨

あと、映画の中で“ミスチル”というセリフが出てきただけで粋だな〜と思っていたのに本当にミスチルの曲を聴くシーンがあるところと、何の曲を聴いているのか2人にしか分からない演出が秀逸で痺れまひた、何の曲聴いてたのかな、
EDのミスチル“記憶の旅人”は映画の答え合わせをしているような歌詞で気持ちを落ち着けるどころか畳みかけてきて大泣きします、偉大すぎてずるい、、
ぺち

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