このレビューはネタバレを含みます
主人公を含め日本人の若い3人の俳優の演技がわざとらしい。
音楽が過剰で説明的。
「人の死をエンタメに利用した愚劣な作品」とまでは思わないが、よくある悲恋物語に台湾と日本の旅情風味、成就しなかった恋の対象の故郷を訪れるというセンチメンタリズムが加味されだだけの作品。
しかしラスト近く、二人の出会いの場所だったいまは朽ち果てたカラオケハウスを訪れるシーンはよかった。この部分に比重を置けば人生の無常さ、時間の非情さを描くことができたはず。
絵の上手な心臓病の若い美人でなくてもいつか人は死ぬ。だから人生において第一義的にするべきことは旅に出ることだ、というメッセージが、原作はともかくこの映画では伝わらない。