希子

青春18×2 君へと続く道の希子のネタバレレビュー・内容・結末

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

若手の映画監督なんてみんな岩井俊二に憧れてるだろう。とずっと思っていたけれど、藤井監督もその1人だったんだろうなぁと、思った。
そういう私も岩井俊二に憧れている。

台湾で「岩井俊二みんな好き」なら、そりゃ日本人だって好きだ。

ジミーは日本の旅の中で長野や福島の雪景色にLove Letterを見ているのだと、色数の少ないルックはきっと、あの映画を参考にしたに違いないと思った。
心なしか台湾パートのシーンも岩井俊二を感じていた。

私の青春時代にも少しだけいた五月天
私も青春時代に読んだ花ざかりの君たちへ
二十歳の頃初めて観た岩井俊二のLove Letter

私の過ごした青春時代ともリンクしていて胸が熱くなった。

劇中に登場する作品も分かった上で見るのではたぶん感じ方が違うのではないだろうか。
またLove Letterを観るとこっそり誓った。

エンドロールは映画の全てをなぞるような曲で、クレジットを追いながら頭の中で映画を見返している感覚になったのは初めてだったかもしれない。

「泣いた」だけでは表現しきれない感動がたくさんあったのに、語彙力をなくしてしまったかのように「泣いた」で消費されていることに違和感を覚えつつ、
いい映画だったと、帰り道に夕暮れの空を見上げて胸が少し締め付けられた気がした。
希子

希子