「スパイ・ユニバース」の作品で「タイガー」シリーズの第三作目。
前作『タイガー甦る伝説のスパイ』でタイガー(サルマーン・カーン)とゾヤ(カトリーナ・カイフ)の元祖スパイファミリーを通じて敵対するインドとパキスタンが共闘。そして、今回は再び二国間に緊張が生まれる危機。
盛り上がりという点では前二作を上回る熱量です。常に危機がそこにあるアクションパック。ゲスト参加で熱量がピークに。あのテーマが流れてくるだけで激アツですよね。スローで二人してキメのポーズ。インド映画の熱量の源泉ですよね。
ただ、最後がいただけない。危機を乗り越えるためとはいえ、子供の自死はダメだよ。どんなことがあってもそこは肯定されるべきじゃない。いろんな危機を鮮やかに乗り越えてきたのに、そこでそれ?その死の扱いも軽すぎ。あのシーンでこれまでの盛り上がりがサーッと冷めてしまいました。ラストのダンスシーンも「踊ってる場合か?」と思ってしまった。
こういうエンターテインメント作品は観終わったあとに気持ちよくなりたい。でも、あのシーンのせいで最後までモヤモヤした気分になってしまった。それ以外はとてもいい作品なので、本当にもったいない。