大人の見る繪本 生れてはみたけれど 4Kデジタル修復版のMackeyのネタバレレビュー・内容・結末

中盤くらいまでは子供たちのコメディ映画といった感じだけど、中盤からラストにかけてはちょっと大人な家族の話でちょっと味わい深い。

当時父子でとかで見たら子供向けのコメディとして楽しみつつも親の苦労も垣間見るというなかなか感慨深い大衆映画らしい体験ができそう。（最後に上司の息子にも主人公の父親の方が偉いと言わせるのは無理やりすぎる気もするが）

父親の感じるサラリーマンの辛さはこれから成長する息子たちのものでもあると語られるけど、時代を考えるとこれから子供たちの世代は青年時代と共に第二次世界大戦を迎えるのでもっと辛い経験をするんだろうなと思うと切ない気持ちになった。

いわゆる小津安二郎らしい撮り方やカメラワークはあんまり感じなかったけど、父親の悲哀や家族同士寄り添い合う物語にそれっぽさを感じた。