ダオ

東京暮色 4Kデジタル修復版のダオのレビュー・感想・評価

東京暮色 4Kデジタル修復版(1957年製作の映画)
4.2
1957年につくられた小津安二郎監督作品。次女と暮らす父親の元に夫との関係がギクシャクして子連れ里帰りしてきた長女の不満を見せられるのかと思ったらことのほか重苦しい次女の物語で……。

美味しいものをあとまわしにするあたしなんで『麦秋』の前に(M1グランプリも見ずに)こっちにしたんですが、重い! どうした小津安二郎? ってくらい重い。と思ったら小津版『エデンの東』なんですね。なるほど美青年ジェームズ・ディーンが美少女有馬稲子に変身したと。

有馬稲子さん独り勝ちでした! なんちゅう美貌! そしてあのやさぐれ感。冷たい世間の様子はほとんどクリスマス・キャロルでしたよ。この『様子』を小津監督は見せたかったのでしょう。最後の最後に原節子が閉めてくれるわけですが、うーむ、重い。

が、ね、夫婦して沁みましたよ。暖かな家に居られるシアワセ。良きメリー・クリスマスでした。
ダオ

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